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母の手

伝国の杜に「母の手」展を見に行ってきました。
そろそろお母さんになる友人が、
刺し子のワークショップに行ってきたと言って、教えてくれたのを、
急に思い出してのことでした。


「花雑巾」と呼ばれる刺し子を施した、雑巾から展示が始まります。
そもそも布が貴重だった時代に布を強く保つための実用をかねたもののはず。
でもその針目ひとつひとつの美しさに、
女の意地に似た強さと愛情と、忘れてはいけないしゃれっ気と、
なんか現代のキャリアウーマンに通じる心意気が見えて、
そしたらとたんに、その時代の女の人たちが身近に感じられてくるから不思議です。


大学で民俗学を専攻していたので、
7歳までの子どもは神の子とする考え方があることは、
知っていました。
でも、それはなぜかなんて考えもしなかった。
それが、背守りと呼ばれる着物の背中にぬいつけたお守りを見て、
その解説を読んで、納得。
昔は、今のように栄養事情も、衛生状態も、医療も充実していなかったから、
赤ちゃんのうちに死んでしまう子どもの数は今の比ではなかったはず。
ちょっと切ないけど。
でも、その悲しみを昔の人は、誰のせいにするわけでもなく、
神さまの子だから、神さまに連れ戻されたんだ、って考えて、
そして、今ある子は背中に糸を垂らしたステッチを施して、神さまに連れ戻されないように、
願いを込めたのが、背守り。



ものがあふれて、便利なものがたくさんあって、
科学が発達して、科学至上主義のような世の中の現代。
今に通じること、反対に、今の私達が忘れてしまっているやさしさ、
両方感じた、展示でした。

ちょっと理屈っぽく書いちゃったけれど、
ただ、ただ、布の美しさ、手仕事のあたたかさを感じるだけでも
充分価値のある展示です。
途中、急に、子どもの頃、ミシンで仕事をする母のそばで、
おままごとに使うお野菜や果物を作ったのを思い出して、
懐かしくて涙が出そうになりました。
大学時代、就職がなくて、自分は何がしたいんだろうって、
悩んで悩んで出した結論は「手を使って働きたい」
働く「母の手」は今の私の原点です。

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  • #
  • 2010.09.15(Wed)
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